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皆さん、こんにちは!
化学の始まりは台所から、どうもキッチンです!
(日常の疑問は毎週土曜日18時、他のネタは毎週火曜日18時に更新中)
本日は、車に関する疑問を持ってきました! 普段なんとなく気にしていたオイル交換やバッテリー上がりの真相に迫ります。
1. オイル交換はなぜ必要なのか?
乗用車では10000kmまたは6ヶ月に一度オイル交換をした方が良いと聞きますね。教習所では、オイルの色をチェックして黒くなってきたら交換しなさいと教わった記憶があります。
何となく定期的交換した方が良いということは認知しています。しかし、あのオイルが何の役割を果たしているのかイマイチ理解できていなかったので調べてみました!
1-1. オイルの役割
はじめにエンジンオイルの役割について見ていこうと思います。エンジンオイルの役割は大まかに以下の通りです。
- 冷却作用:エンジン内部の熱を循環によって取り除く
- 循環作用:エンジンの金属パーツ同士の摩耗を防ぐ
- 密封作用:燃料の燃焼の際にガスの漏れを防ぐ
- 防錆作用:錆びの原因となる酸素や水分の付着を防ぐ
- 洗浄作用:燃料や金属のカス(スラッジ)を分散させ、オイル交換で除去する
エンジンオイルは約80%がベースオイル、約20%が添加物で構成されています。ベースオイルは化学合成油と鉱物油が使用されています。
化学合成油は原油の軽質成分であるエチレンガスを用いて、重合させることで合成したポリαオレフィンやポリオールエステルを使用します。鉱物油は原油の重質成分を精製後、使用します。
添加物には、潤滑剤、凍結防止剤、酸化防止剤等が使用されています。
1-2. オイル交換が必要な理由
それでは、本題に移りましょう。おそらく予想が付くと思いますが、エンジンオイルを交換をしないとエンジン内部にゴミ(スラッジ)が蓄積し、エンジンの焼き付きが発生せすることで、エンジンの故障を引き起こします。
エンジンの修理には多額の費用がかかりますので、定期的なオイル交換を行う方が結果的には安く済むというわけです。車も人間と同様にときどき面倒を見てあげることが大切なんですねw
2. バッテリーはなぜ上がってしまうのか?
夏場は車のエアコンを使用する機会が増えますよね。走行距離が短いのに頻繁にエアコンを使用しているとバッテリーが上がってしまうといった話を聞きます。今回は、車のバッテリーの仕組みを見るとともに、なぜバッテリーが上がってしまうかを調べてみました!
2-1. カーバッテリーの構造と役割
カーバッテリーには高校化学にも出てくる鉛蓄電池が使用されます。
出典:鉛蓄電池の充放電(1)放電のしくみ<バッテリーの基礎知識>|インフューズ
電池全体の反応
金属の鉛(Pb)が電子を放出する過程を利用して電流を取り出しています。上図の電極の組み合わせ1つに付き約2Vの電圧を確保出来ますので、一般的な12Vのバッテリーで6個直列に繋げていることになります。
バッテリーの役割は多岐に渡り、エンジンの始動、カーナビ等の電装部品に稼働、窓の開け閉め等が挙げられます。
2-2. バッテリーが上がってしまう理由とバッテリーの充電方法
バッテリーが上がるとは、2-1.で説明した鉛蓄電池から電気が取り出せなくなるということです。具体的には、電極となる鉛、二酸化鉛がなくなるまたは電解液(希硫酸)が水になることを指します。
バッテリー上がりの原因は、ライトの付けっぱなし、停車したままのエアコン使用、自然放電等が挙げられます。
バッテリーの充電方法は単純で、放電とは逆向きに電流を流すだけです。鉛蓄電池は2次電池といい、充電することで再度放電させることが出来ます。
車では、走行時に燃料を使用して発電機を動かし、バッテリーを充電しています。しかし、停車しながらのエアコンの使用は、エンジンの稼働率が低く、十分に発電出来ないため、バッテリー上がりを起こすのです。
3. トンネルの中はなぜ窓を閉めなければいけないのか?
トンネルの中は窓を閉めないといけないという何となくの認識は有りましたが、なぜ窓を閉めた方が良いのでしょうか? 今回は具体的な有害物質を示すとともに理由を調べてみました!
3-1. トンネル内の有害物質
トンネル内の有害物質は、主に自動車の排気に含まれる二酸化窒素(NO2)や二酸化硫黄(SO2)に加え、微細粉じん、一酸化炭素、二酸化炭素等が挙げられます。
古いデータになりますが、1967年の天王山トンネルの調査結果を示します。
- 一酸化炭素(基準濃度0.01%):0.03%
- 亜硫酸ガス(環境基準濃度0.1ppm):0.19ppm
また、東京都の調布ICから静岡県の御殿場IC間では
- 二酸化窒素(基準濃度0.06ppm):0.6ppm
0.03%の一酸化炭素は、1時間の吸入で頭痛等の健康障害を引き起こします。亜硫酸ガスでは、喘息等の呼吸器系の障害や結膜炎等の前眼部疾患を引き起こします。二酸化窒素では、基準値を超えると咳や痰の発生、喘息の発生率が増加したという報告があります。
3-2. トンネル内で窓を閉めたほうが良い理由
3-1.で述べたようにトンネル内では、自動車排出ガスに由来する有害物質が基準値濃度よりも高い濃度で含まれています。
したがって、基準値を超える濃度の有害物質による呼吸器系や眼などの粘膜に関する炎症が引き起こされる可能性を含んでいます。
ですので、窓を閉めたほうが良いということです。また、空調が外気を取り込むモードになっていると車内の有害物質濃度は外気と同等になっていることから、トンネル内では内気循環のモードにすることをオススメします。
まとめ
1. なぜオイル交換は必要なのか?
→エンジン内部の洗浄を行い、故障を防ぐ役割があるから
2. なぜバッテリーは上がるのか?
→鉛蓄電池から放電できなくなるから、発電が足りていないから
3. なぜトンネル内は窓を閉めたほうが良いのか?
→排気ガス由来の有害物質による健康被害を防ぐため
今回は車に関する3つの疑問について調べて見ました。対処方法が明確にわかっているため、あまり詳しく調べられていない印象を受けました。ネットで簡単に調べただけなので、情報のソース元が問題の可能性も否めないことも承知しております。
自分で調べて見ることで改めて事の重要性を理解することが出来ますので、記事にするメリットはあったのかなと思っております。本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
キッチン
Twitter:https://twitter.com/kitchen_sato_
出典
オイル交換
【エンジンオイル交換を徹底解説】交換時期の目安や頻度・オイル交換にかかる値段・料金相場など|車検や修理の情報満載グーネットピット
日興産業株式会社:潤滑油の基礎知識 > 自動車用潤滑油について > エンジンオイルの構成成分
バッテリー
鉛蓄電池の充放電(1)放電のしくみ<バッテリーの基礎知識>|インフューズ
車のバッテリー上がりの症状・原因や対処法・寿命や交換時期・点検やメンテナンス方法等徹底解説|車検や修理の情報満載グーネットピット
トンネル
https://www.env.go.jp/earth/coop/coop/materials/02-apctmj1/02-apctmj1-051.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjh1946/22/5/22_5_563/_pdf
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