こんばんは、キッチンと申します。
今回は卒研の進め方をテーマにしてお話していきたいと思います!
年間スケジュールもついているので、○月までに△△しておけば良いんだなという点もわかりやすくなっています。
来年度から卒研が始めるという方は是非、最後までご覧ください!
1. 卒業研究の年間スケジュール
卒業研究は素早く研究を仕上げることが求められます。それは卒業研究はあまりにも期間が短いためです。
そして期間が短いため、誰もが苦労します。そこで今回は月ごとにやることを明確化し、的確に研究を進めるための月ごとの流れを解説します。
1-1. 4月:研究室選び、テーマ決定
4月は研究室の配属が決まり、早い研究では研究テーマを決定します。
研究室を選ぶポイントは次の4つです。
- 労働強度が生活スタイルと合っているか
- 研究室の実力は高いか
- 自分にとって新しいか
- 研究テーマとの相性は良いか
通学に時間がかかる場合は、長時間労働を強いられる研究室は避けるべきでしょう。身も心も持ちません。私は高専時代に片道1時間半かけて通っていましたが、卒研期間はかなりしんどい思いをしました。
研究室の実力とは、一般的に発表する論文数が多い研究室が実力があるとされます。ですので、論文数も研究室選びの指標にすると良いと思います。
同じ研究室に長居することは学びの機会を失います。学生のうちは多くの研究室を経験し、視野を広げ、より多くの技術を学ぶことが望ましいです。
テーマとの相性とは、自分の興味があるかテーマか、否かということです。博士課程に進学する予定の人は、学部や修士の間はあえて、他分野で学び、最終的に自分が最も興味のあるテーマを博士課程で行うという選択肢がオススメです。
研究室が決まったら、テーマが決定されます。理系の場合、多くはテーマが与えられると思いますが、このとき与えられるテーマは具体的にやることが決まっており、ある程度成功の見込みがあるテーマが望ましいです。
慣れないことづくしであり、時間の制約が大きい学部の卒業研究では、指導教官の采配も成功の重要なファクターとなるのです。
1-2. 5~7月:研究を安定させる
5月にやるべきことは、研究室に慣れることです。ゼミやミーティングには積極的に参加し、質問もしましょう。
加えて、先輩の論文やその参考文献を読み、分野の論争点を知り、自分の研究の意義を説明できるようになっている必要があります。
6月に入ったら、予備実験や試作品の作成に着手します。研究室の報告会で、初めて自分の報告を行うのもこの時期であるため、日頃から実験ノートを整理し、報告会資料の作成も並行して進めておきましょう。
7月は、中間発表があるところが多いとのこと。発表がある場合、実験データは得られていなくても、今後の方針を明確化しておく必要があります。東北大の場合は、研修の発表があります。
1-3. 8~9月:大学院入試
8~9月は大学院入試があるため、進学を考えている場合は卒業研究は下火になるでしょう。入試が終わるまでは研究は控えめに行い、勉強に集中することが良いでしょう。
私の場合、受験と卒研を並行した結果、卒研でメンタルをやられました。時にはメリハリが必要です。
また少し話はズレますが、何となくの大学院進学は合理的な判断とは言い難いものです。大学院は、専門の教習コースです。
20代における2年間は貴重な時間であり、あらゆる分野において自分が活躍する可能性を秘めた時期です。
周りにつられて進学を決めたのなら、就職を行った方が良いでしょう。学部での就職は、「頭が悪いための中退」ではなく、合理的な選択肢であると著者は語っています。
1-4. 9~10月:実験と試行錯誤
進路が決定すると、本格的に卒業研究が始まります。9月は研究するうえで、準備に時間がかかる事案に着手します。
実験機材の設計・制作・購入は9月中に済ませておかないと、間に合わなくなる可能性があります。
10月末までは、試行錯誤に当てて良い期間です。仮説を立て、仮説と実験結果の差異を生む原因を突き止め、研究を進めるための方法を模索しましょう。
また、わからないときは周りに相談しましょう。自分で悩むだけは、最も効率の悪い卒研の進め方です。
1-5. 11~1月:とりまとめ
11月になると卒論の締め切りを意識して、提出日を逆算して計画を立てるべきです。
卒論は書き始めてから、完成までに3週間を要します。すなわち実験できる期間は、卒論提出3週間前までということになります。
目標が実現不可能とわかった場合、目標の変更を行います。最も避けるべき事態は「あれこれ試した結果、何もエられませんでした。」という事態です。
「Aの実現が不可能であれば、Aの実現のために必要なBを調べる」といった形を取ります。
卒論の執筆は提出の1ヶ月半前から、タイトルの決定や章立て、図や表の準備を進めておきます。
提出2週間前には、実験は一切せず執筆のみに集中します。また、先生による添削には時間がかかることも頭の隅に置いておきましょう。
早めの取り掛かりが重要ということです。
1-6. 2~3月:引き継ぎ
卒論提出や発表会が終了したら、来年度から研究室に入ってくる後輩のために引き継ぎ資料を作ります。
生データや実験のコツなどを卒論の付録に付け足し、完成したものを学科に提出します。
以上が卒業研究の年間スケジュールになります。何となくの流れがわかっていただけたでしょうか?
私の場合は、高専時代に実験データを得るまでの過程で苦労したため、来年度は11月までにデータを取り終える気持ちで望みたいと思います。
2. 有益な研究と無益な研究の違い
参考文献にわかりやすい表があったため、引用しました。
「有益そうで無益な研究」の方は、やりがちな研究の例であるとも言えます。
とは言いつつも、理論系の研究の場合は、後者の特徴に寄ってしまうのは仕方ないことであるとも言えます。
皆さん、自分の研究テーマを上記の表に沿ってどちらに当てはまるか考えてみると良いでしょう。
3. 参考文献
今回参考にさせて頂いたのは、『理系のための「即効!」卒業論文術』という本です。
こちらの文献は、東北大学図書館がおすすめしていた本です。新書サイズなので、手軽に読むことが出来るのも良い点です。
新書サイズという紙面の制限があるせいか、内容も洗練されていました。
主に学部4年生に向けた内容で書かれており、「わからない」、「慣れてない」、「時間がない」のないないづくしの卒論の対処法を示してくれています。
BULEBACKSなので、大学の図書館に行けば確実に見つかると思います。購入しても約1000円なので、良心的な価格で手に入れることが出来ます。
是非、一度手に取って見てください!
【最後に】
本日の記事はいかがでしょうか?
前回までは卒研に対する心構えがテーマであったため、今回は卒業研究の進め方について書いてみました。
次回は卒論の書き方に関する記事を書いてみようと思うので、よろしくお願いします。
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